命式でみる言葉の力と視覚の力

言語思考と視覚思考イメージイラスト 四柱推命

「言語優位」と「視覚優位」を作るものは見つけられるか

みなさんは「言葉の力」「視覚の力」どちらをより使っているでしょうか?

現在、「ビジュアル・シンカーの脳」1というアメリカのベストセラー本を読んでいて気になっているのですが、頭に映像が浮かばない、言語で考え事をする言語優位の方と、映像を思い浮かべて考え事をする視覚優位の方がいますよね。この傾向って四柱推命の命式めいしきで現れるのかしら?というのが今日の話です。(完全にどちらかに偏るということは少なく、ほとんどの人はどちらも混合、MIXだとは思いますがどちらにウェイトがあるかと思ってください)

用語補足
命式……四柱推命で使う、生年月日から出した式のこと。年、月、日、時の4つを柱に見立てて表している。原命式、原命局ともいう。

私自身、結構な視覚思考者(ビジュアルシンカー)なので自分の命式だけを見て考察すれば、食傷大過しょくしょうたいかが表現者としてイメージの世界を広げてくれている気がします。絵も描きますし。そして、同時にお口も立ちますので、言語を話すという点においても効いているとも思います。ですが、文章を書くのは得意ではないので、言語の記述に関しては私の命式では弱いのでしょう。そういえば昔、会社勤めしていた時にライターさんに真っ赤な校正を返されたこともあったのだった。

ビジュアル・シンカーの脳: 「絵」で考える人々の世界 テンプル・グランディン(著) NHK出版 

言語思考だと発言している方の命式を数人、見てみましたが、2

  1. 食傷しょくしょうがないか少ない
  2. 官星かんせいが多め
  3. 水が多い(特に地支ちし
  4. きのえがあるか、木が多い
用語補足

食傷しょくしょう……四柱推命でいう通変星つうへんせい食神しょくじん傷官しょうかんのこと。(漏星ろうせい/泄星ともいいますが私が好んで使っていないだけです)
官星かんせい……四柱推命でいう通変星、偏官へんかん正官せいかんのこと。
水が多い……みずのえみずのとがある・子、亥がある・水局すいきょく(三合さんごう/会局かいきょく)・北方合ほっぽうごう(方局ほうきょく)があるなど。
木が多い......きのえきのとがある・寅、卯がある・木局もっきょく(三合/会局)東方合とうほうごう(方局)があるなど。

のどれか2つくらいある、が顕著な特徴だと感じました。1の漏星ろうせいである食傷が少ないのは、無から有を生み出す力が少ない=イメージを生み出す力が少ないという気がしますね。2の官星はいじめ星ですが、ストイックに言葉の世界をとことん追求できる能力といえるでしょうか。3の水が多いのは真っ先に思い浮かぶ条件ですね。水は知性を表し、多い方ほど頭の回転の速さが尋常ではありません。言語優位の方は返答、レスポンスがかなり早い方が多いと感じます。ちなみに私は癸で生まれていますが決して足りている訳ではないので…言語優位にできるほど おつむ 水が足りてない!です笑 4の甲ですが、真っ直ぐ伸びる大木のように理性や向上心を備えていることは言語を発達させる材料になりそうですし、そもそも書籍が木行を表しますね。そういえば知り合いの作家も甲の人だし、小説書くの大好きな友人も甲持ってる…。私も乙ならありますが、甲だったらライターさんに怒られない未来がきっとあったはずだ。きっと。

どの特徴も当てはまらないけど言語優位だぜ!という方はSNS経由でDMください笑。命式みてみたいです!いつも思いますが、頭に映像が一切でない世界は私には想像がつかないすごい世界です。

ちなみにこの特徴をなぜ命式でみようとしたかというと、 私は命式からみるクリエイティブについても考えることが多いためです(実際の鑑定でも表現方法や、創作の特徴、お悩みのご相談が割とあります)言語優位の特徴を考えていくと自ずと視覚優位も考えることになります。社会的に、言語優位の方が有利な世の中なので、視覚優位の方の気持ちを改めて感じたり、今後の仕事や将来の可能性に役立てる視点で鑑定ができるかなと考えました。あ、クリエイティブのご相談は好きなので良かったらご依頼をお待ちしております。

イメージすることでわかりやすく

少し話がそれますが、四柱推命という占いは、理系の方や男性の占い師さんも多い、システマチックな占いだなと日々よく思うのですが…先述の通り、というかこの乱文読んでお分かりの通り、私は全く理系ではありません。数学どころか算数ですらとっても苦手です。

四柱推命には、命式を風景に見立てて鑑定する方法(山水演式法)がありますが、私はイメージすることがしょっちゅうで、逆にそれを使わないでみるほうが難しいくらいです。流派の教えで五行を重視していることもあり、自然の風景を思い浮かべやすいのです。普段の鑑定でも、お客様に言葉で(時には絵で)命式の状態を風景としてお伝えするようにしています。命式は、一見すると漢字が8文字並んで難しそうな印象ですが、風景としてイメージができるとぐっと理解しやすくなると思います。東洋占術の良いところは自然という身近なものに例えてあるので想像しやすいところですよね。

例えば…
雨や霧がかかって太陽がちょっと見えにくくなっている状態、とか
静かな冷たい水の中でキラキラ輝く宝石、とか
上に伸びたいけど剪定されるので曲げてでも成長しようとする木、とか。

何が言いたいかというと、怖そうだけど四柱推命の鑑定を今から受けてみようという方も、難しそうだけど学んでみようかな…(もしくは勉強中)という方も、イメージの力でわかりやすくなるから心配しなくても大丈夫…(ニチャア)ということです。

怖そうだけど鑑定を受けてみようかなという方は、ブログなどでイメージや風景の話をされている四柱推命の占い師さんだとわかりやすく見てもらえると思います。タロットほど自由に発想を飛ばすというわけではありませんが、意外と四柱推命もイメージのポテンシャルがあると思ってもらえるかもしれません。

学ばれる方も、理が決まっている占術なので覚えることは多いですが、イメージの力で最初の難しそうという印象を超えることは割と楽だと私は思っています。もちろん言語優位の方は命式の事象をたくさんの言葉で肉付けしてインプットして言葉の力を使っていけばいい訳です。そして視覚優位の方は自由に視覚の力を使い、(あくまで自然の理を飛び越えない範囲で)風景を想像して楽しみましょう!

私なんて漢字覚えにくいから地支ですら組み合わせを単語帳に絵を描いて覚えていました。(しかもアニマル的に)個人的にはどなたでも楽しんで四柱推命の世界に触れてもらえたらな〜と思っています。

単語帳に描かれたトラとウサギと龍のイラスト(三合/木方合/東方合)
※ 占いの勉強用とは思えないファンシーな単語帳

終わりに

命式に現れているかを考えるのは面白かったです。自分が視覚優位なので、言語優位の方の命式に興味が湧きましたが、同じ視覚優位の他の方の命式もみてみたいなと思った次第でした。データがまだ足りないので引き続きみようと思います。あと今回触れていませんが聴覚優位の方も命式に何か現れているはずなので気になりますね。

視覚優位の中でもさらに特化した人をハイパーファンタジア、言語優位の中でもさらに特化した人をアファンタジアと分類できることが、先の本でも紹介されていますが、私はこれらの人は人生の振り幅が大きかったりや珍しい出来事があったりする傾向が強いのでは、とも少し考えています(※個人の見解です♡)ちなみに私はハイパーファンタジアにあたるようですが、理解してもらえなくて学校教育が本当に辛かった〜。この辺りの話は、得意不得意だけでなく向いている勉強法とかも命式だとみやすいと思っているので、またいつか体験談と合わせて書きたいです。

では!

※追記
言語優位の方の命式を教えていただいて考察した結果、甲なくても木行多めも関係ありそうと判断したので追記しております〜
  1. ビジュアル・シンカーの脳: 「絵」で考える人々の世界 テンプル・グランディン(著) NHK出版  ↩︎
  2. 私自身が、十二運と神殺を用いて鑑定していないので、八字のみで考えています。 ↩︎