習得の全体図

コミュニティ占術ライブ 四柱推命

「難しい、怖い」という印象の四柱推命

先日、所属している占い師コミュニティで、四柱推命の好きなところや習得に関して行ってきた話をする機会(オンラインライブ)があったのですが、その話を一部、書きます。(ライブはコミュニティメンバー限定なので一般公開はしていません)


私は個人の先生に付いて四柱推命の勉強を始めたのですが、事前に下調べや、リサーチをしたこともなければ、本屋で四柱推命の本を買ったこともありませんでした。「習得する」とは先生に教えてもらうものだと思っていたのです。そして当初、仕事にしようと思ってもおらず、ライフワークのつもりで習っていました。

そのため、他の流派がどうとか、他の四柱推命占い師がどうしているか、などには脇目も振らず、10年程のんびりと先生のところで勉強していたので、いざデビュー前に、他の流派や世間の四柱推命に対する印象などを調べた時に、とてもびっくりしたのです。

よくある印象としては、漢字が並んでいて難しそう、キツイことを言われそうで怖そうということ。そして、習ってみたけど途中で挫折した、あきらめた、という話があちこちにありました。

私はやめようと思ったことは一度もなく、怖いと思ったことも全くなかったので、衝撃でした。世間の印象と乖離があるな…と感じましたし、なんというか、ずっとこもっていた山から街に降りてきたら、世間の声に戸惑う、という感じだったのです。

そのため、まだ四柱推命について知らない方々に、自分の所感を話しても参考になるか?これ?という感じがあったので、どうお話をしようか悩んだのでした。

全体のフローを作ってみた

コミュニティライブでは、習得の壁や、勉強についてもお話しするのですが、そもそも、全く知らない人からしたら四柱推命の全容がまず見えにくいので、伝わりにくいのでは?と考えました。

四柱推命は習得に時間がかかるのは事実なので、それは仕方ないとして、どのあたりで壁にぶつかり、どこで挫折しやすいのか、初学者とプロの感覚はどのあたりから違うのか、などの全体図をお伝えしたらどうかなと思ったのです。用語をなるべく使わずに。(学校によればあるかも。私は個人の先生だったのでこういうものは全くなかったのです)

個人の先生だと、技量を認めてもらえて初めて独り立ちという事も多いと思うので、一通り勉強すれば必ずそれが通るというわけではないと思いますが、昨今、独学の方や、カルチャーセンターなどの教室、通信で学ばれる方もおられるので、全体のなんとなくの俯瞰図はあったら便利かなと。(ちなみに私は、数年間は占いでお金をいただく許しが師から得られませんでした笑 師から許しが出てからデビューしたんですよ)

流派によって教える順番や事柄(カリキュラム)が違うのは、もうしょうがないとして、自分なりのフローチャート的な全体図を作りました。

私の場合の、習得フローです。(※他の流派や教える先生によっては歴史や古典も入れると思いますし、重点的に行う箇所も順番違うと思います)ちなみに普段の鑑定プロセスもこのフローですね。私は完全アナログで命式を出します。青〜紫までを2分くらいで出せないと、遅いと言ってよく師に怒られていました笑

よく言われる、蔵干ぞうかんの扱い」を、最初の壁にしています。そのあとは「生年月日の状態を把握する(=身旺/身弱判断、格局判断など)」がふたつ目の壁です。

正直に言うと、私は四柱推命で壁を感じたことはなく…面白いと思ってずっとやっていたら最後のフローのところまで来ていました。難しいなと思うこともありましたが、面白いほうが遥かに勝っていたので、私的には壁の実感はありません。(付き合ってくれた師のおかげです!)このように、人によっては壁と感じない人ももちろんいると思います。この壁に関しては、よく世間で聞くので図に取り入れたのと、弟弟子、妹弟子が、実際この段階で習得をあきらめたのを見た為、入れました。

最後のプロとして必要な部分、「その人に必要な要素を出す(用神や悪神/忌神の選出など)は、これができるようになると、お悩みに対する対策や、補うご提案ができます。「運勢をみる」はその人にだけ流れている運勢の現在の状態を見て、ご本人の生時の特性(宿命)と照らし合わせ総合的に判断します。問題解決のご提案には、宿命と運勢(運命)の両方をみることがとても大切です。

これをみると、意外と手前で壁にぶつかっているんだなということがなんとなくわかるでしょうか。例えば「趣味で少し知りたい方」と「仕事にするため学びたい方」で、判断の目安がなんとなくわかるでしょうか。時間をかけて習うのですから、全体を少しでも把握して、計画的に取り組んだ方が心が折れにくいのかなと思ったのです。

まとめ

この他にも、流派によって方法や解釈、採択しているものが違う点が、初学者の方の混乱の元になっているのは確実にあります。四柱推命界隈の大前提ですね…。まあその違いが、所謂奥義や、秘伝になっており、流派たらしめているものでもあると思うのですが。

コミュニティのライブでは他に、好きなところはもちろん、失敗談や、独学と習いに行くことの違い、巷の短期間の通信講座についての見解、先生の選び方、向いていると思うタイプなど、個人的に思うことをいろいろお話ししました。メンバーのみなさんには興味深く聞いていただき感謝しています!

様々な観点で、とっかかりにくい四柱推命ですが、歴史があって本当に面白い占いですので、少しでも初めてみようかなと思う方が増えたら嬉しいです。時間がかかるということは、ボリュームがあるということですが、結果、様々な方向から鑑定を行うことができますし、お伝えできることがたくさんある占いということなんです。占い師としても自信を持って鑑定できますよ^^

今後、こういう四柱推命に貢献できるような機会を自分の活動でも作っていけたらな、と思っています。

ちなみに漢字が多くて苦手…という方、イメージの力で命式をみる話をこちらの記事の後半でしているので、よかったら参考にどうぞ。↓

▶︎命式でみる言葉の力と視覚の力

用語捕捉

命式……四柱推命で使う、生年月日から出した式のこと。年、月、日、時の4つを柱に見立てて表している。原命式、原命局ともいう。
格局……生年月日の傾向をタイプにわけたもの。主に、内格(普通格)と外格(特別格)にわかれる。
蔵干……地支ちしに含まれている十干じっかん。流派によって出し方が異なる。
地支……命式中の下の部分の干支のこと。子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥の12種類。
十干……古代中国で日にちを表していたもの。現在は年や月、時間にも使われて暦になっている。甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸の10種類。